このブログはCitrix Workspace TeamのWhat’s New with Citrix Workspace in May 2018の日本語翻訳を元に加筆修正したものになります。

今月の「Citrix Workspace 新着情報」をお伝えします。このシリーズでは、当社のお客様、パートナー、アナリスト、業界リーダーの方々に、XenApp、XenDesktop、XenMobile、XenServer、そしてShareFileを構成要素とするCitrix Workspaceがもたらす最新のイノベーションに関する概要をお知らせします。

2018年5月は、シトリックスにとってエキサイティングな月となりました。同月に開催されたSynergy 2018は、当社の最新の製品および機能を展示するために最適な時間と場所を提供するものでした。世界中のお客様、パートナー様、Citrix従業員がこのビッグイベントのために集まり、同イベントはこれらの人々の期待に応えました。(エンゼルスの大谷翔平選手も我々の期待に十分応えてくれました。)

今回の記事では、Synergyの開催後に入って来た最新情報を紹介します。

Citrix WorkspaceのエクスペリエンスをオンプレミスのXenAppおよびXenDesktopサイトに提供

Citrix Synergyで、当社は、Citrix Cloudサービスのお客様全員にとって利用可能となる新しいCitrix Workspace App のデモを実施しました。その際、当社は、多くのお客様から、自分が保有しているオンプレミスのXenAppおよびXenDesktopをCitrix Workspaceエクスペリエンスへと統合することに関して質問を受けました。現時点ではテクニカルプレビュー版としての提供ですが、既存のCitrix Cloud XenAppおよびXenDesktopのお客様は、トライアル版のお客様と同様に、バージョン7.x(または6.5でもOK)を稼働させている各自のオンプレミスサイトをCitrix Workspaceエクスペリエンス内に集約できます。詳細についてはdocs.citrix.comのSite Aggregationセクションをご覧ください。

XenDesktop EssentialsMicrosoftCloud SolutionProviderチャネルを通じて入手可能に:

当社はSynergyにおいて、Citrix XenDesktop EssentialsがMicrosoftのCloud Solution Providerチャネルを通じて提供されることを発表し、当社がMicrosoftとの協業による市場拡大に専心していることを強調しました。これは、今年1月にCitrix Summitで行われた、Microsoft CSPポータルを通じたXenApp Essentialsの提供の発表に続くものです。この発表により、Microsoft Cloud Solution Provider(ティア1および2)は、各自の顧客に代わってXenApp EssentialsおよびXenDesktop Essentialsの両方を購入できるようになり、この優れたサービスを提供する機会を利用して収益機会を増やすことが可能となります。Essentialsに適用されるインセンティブの詳細については、Derrick Thompsonのブログ記事「Get Rewarded when Customers Purchase Citrix Essentials on the Azure marketplace」をご覧ください。

Citrix ReadyHCI Workspace Applianceプログラムによりハイブリッドクラウドのパワーを解き放つ:

Citrix Ready HCI Workspace Applianceプログラムには大きな勢いがあり、DellとStorMagicの両社が各自のソリューションで同プログラムの検証に合格しています。また、CiscoとHPEは同プログラムへの参加を発表しており、今年の後半には検証済みのソリューションをリリースする予定です。さらに、Lenovoは同社のHCIソリューションを同プログラムで検証しており、この勢いは今後も続くものと思われます。

HCIはインフラストラクチャ要件を簡素化し、お客様のVDI配備のためにより高度なインフラストラクチャの柔軟性を提供します。Citrix Cloud XenAppおよびXenDesktop Serviceが提供するこのようなシンプルさとスケーラビリティのメリットが理由で、当社は多数のトップクラスのHCIベンダーとの提携に成功しています。当社は、Citrix Cloudを使用して、お客様のハイブリッドクラウドVDI配備環境の立ち上げを容易化することを意図していました。お客様は、XenAppとXenDesktopをクラウドサービスとして消費すると同時に、各自のワークロードをオンプレミス環境に維持できます。

クラウドサービスからオンプレミスアプライアンスに至るまで、完全に統合された完全にサポートされているソリューションを手にすることで、プロバイダーは、購入の意思決定を行う際に安心を提供できます。Citrix ReadyのHCI Workspace Applianceプログラムの勢いは、多数のトップクラスのHCIベンダーがCitrix Cloud戦略に投資しており、Citrix Cloudが彼らの顧客にもたらす価値をそれらのHCIベンダーが高く評価していることを示しています。

Workspace Environment ManagementサービスがCitrix Cloudで利用可能に:

Citrix Synergyの開催前に、当社はWorkspace Environment Managementサービスが将来的にCitrix Cloudで利用可能となることを発表していました。Citrix Workspace Environment Management(WEM)は、ユーザーログインの高速化、ユーザーエクスペリエンスの最適化、サーバースケーラビリティの改善などにより、お客様のXenAppおよびXenDesktop配備環境に価値を付加します。

さらに、Workspace Environment Managementサービスは、インフラストラクチャ構成要素やデータベースをインストールする必要なしに、オンプレミスのWorkspace Environment Managementと同じメリットのすべてを提供します。Workspace Environment Managementサービスは、すぐに利用できる使いやすいCitrix Cloudサービスとして、WEMのすべてのメリットをより簡単に利用できるようにします。この新しいサービスの実際の動作を確認したい方は、「Citrix Synergy TV – SYN231 – Manage your user experience from Workspace Environment Management Service」をご覧ください。

Citrix Ready Workspace Hubの高度な機能が利用可能に:

Citrix Synergyにおいて、当社は、人々の働き方を変革する方法についていくつかの発表を行いました。中でもより多く期待された発表が、Citrix Casting、Skype for Business最適化のためのRTME(RealTime Optimization Media Engine)、デュアルモニタのサポートを含むCitrix Ready Workspace Hubの高度な機能の提供に関するものでした。

Citrix Ready Workspace Hubとは、強力なパワーを持つ小型で低コストのエンドポイントです。Citrix Castingを使うと、ユーザーは各自の仮想アプリケーション/デスクトップセッションを、各自のモバイルデバイスからワークステーションに接続されている任意のディスプレイへとシームレスにローミングできるようになります。これにより、多数のユーザー名やパスワードを憶えておく負担が軽減されます。

Skype for Business最適化のためのRTMEとの統合により、Workspace Hubは卓上電話として機能するようになるため、ハードウェアコストをさらに引き下げることができます。なお、当社は、Citrix管理者が管理しなければならないデバイスを増やすつもりはありません。そこでXenMobileの出番となります。

XenMobile UEMを使うことで、Citrix管理者は、単一の管理コンソールから、ワークスペースハブとBYOデバイスのすべてを管理できるようになります。同機能の詳細と入手方法については、以前のブログ記事「Citrix Ready Workspace Hub」をご覧ください。

ShareFileでお客様独自のストレージを選択、主要なCASBベンダーとの統合:

ShareFileは、柔軟性とセキュリティに関して真剣に取り組んでいます。ShareFileは、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloudを含むすべての主要なクラウドプラットフォームと提携することで、完全な柔軟性を提供できるようになりました。企業や組織は、各自のニーズに合ったクラウドストレージプラットフォーム上でShareFileの生産性を活用できます。また、ShareFileは、データがオンプレミスまたはクラウド上のどちらに存在する場合でもセキュリティを確保します。企業による自社データの保護を支援するために、ShareFileでは、McAfee(Skyhigh)、Netskope、Avananとの統合を行うことで、高度なDLP機能をクラウド内で提供しています。また、Cloud Access Security Broker(CASB)と提携することで、企業や組織は、各自が保有しているオンプレミスインフラストラクチャのセキュリティ制御をクラウドへと拡張できます。

近日提供開始:Microsoft Windows Server 2019Day Oneサポート:

Microsoft Windows Server 2019の次回リリースに合わせて、当社では、Citrix XenAppおよびXenDesktopがWindows Server 2019をそのリリース初日からサポートすることを発表する予定です。シトリックスによるWindows Server 2019に対するこのようなレベルのコミットメントは、当社の顧客や見込み客が、各自のビジネス要件に応じて、積極的に行動または様子見することを可能にします。Windows Server 2019がもたらすメリットの詳細については、Microsoft Windows Serverブログの最新記事をご覧ください。

Citrix ITSM Adapter for ServiceNowによるワークスペースデリバリーの自動化:

Citrix Synergy 2018のキーノートセッションにおいて、我々は、当社のテクノロジーを通じてエンドユーザーにワールドクラスのエクスペリエンスを提供する方法を紹介しただけでなく、IT管理者にワールドクラスのエクスペリエンスを提供する方法も紹介しました。当社の目標は、IT管理者の仕事をより簡単にすることです。企業内でデバイスやアプリケーションの数が急増している環境において、Citrix ITSM Adapter for ServiceNowは、IT部門が日常的に直面しているタスクを自動化することで、IT管理者の負担を減らし、彼らがより生産性の高いタスクに集中できるようにします。

新しいCitrix ITSM Adapter for ServiceNowを使うと、設定いらずのワークフローにより、従業員のオンボーディング、Citrixサービスの要求、プロビジョニングされたリソースのためのインシデント/問題管理のような時間のかかるタスクの一部を解決できます。これにより、SLAを数週間から数時間/数分へと短縮できます。Citrix ITSM Adapterは、今後数週間以内にテクニカルプレビュー版として提供される予定であり、提供開始時期の詳細については当ブログでお伝えします。

Citrix CloudAzure Governmentで利用可能になる予定:

Microsoftとシトリックスは、2018年内にCitrix CloudがAzure Government Cloud Platformで利用可能となることを共同発表しました。XenAppおよびXenDesktop Serviceには、顧客がAzure Government Cloud上でVDAをプロビジョニングできるようにするためのテクニカルプレビュー版が提供されていますが、この発表は、Citrix Cloudの管理プレーンがAzure Government Cloud環境で動作できるようになることを意味しています。これは、管理プレーンと仮想アプリケーション/デスクトップのワークロードの両方をAzure Government上でホスティングする必要があり、Azure Governmentが提供するセキュリティ強化機能を必要としている政府機関にとって重要です。詳細については、Microsoft AzureブログおよびCitrix Synergyの発表に関するブログ記事をご覧ください。

近日提供開始:Citrix XenAppおよび XenDesktop 7.18

XenAppおよびXenDesktopに対する最新アップデートが、近日中にCitrixダウンロードページに公開される予定です。このリリースに含まれている新機能や強化された機能の一部を下記に紹介します。

  • 新しいHDXの拡張によりユーザーエクスペリエンスを最適化— シトリックスは、18で提供予定の各種のHDX拡張機能により、ユーザーエクスペリエンスを引き続き最適化しています。これには、Webカメラ、スマートカード、Surfaceのスタイラスペンプレビューなどが含まれています。なお、当社の新しいプログレッシブディスプレイ強化機能は、ネットワーク性能を監視しイメージ品質に関して対話的にユーザーの優先順位付けを行うために自動的な調整を行うものであり、困難なネットワーク状況に置かれたリモートユーザーにとって非常に有益な機能となります。
  • アプリケーションのプローブとレポーティングによるシステムヘルスチェックの自動化— Platinum Editionの管理者は、ブランチオフィスに複数のプローブをインストールすることで、アプリケーションの起動を定期的にテストし、全体的なサイトのパフォーマンスを評価できます。テストや評価の結果は、Citrix Director内に表示されます。
  • Citrix Director内でのユーザーログインプロセスに関する可視性の追加— Directorは管理者に、全体的なユーザーログインに関する優れた詳細情報を提供します。ただし、これまでは、ログインプロセスの大多数は通常「対話型セッション」フェーズに分類されていました。今回のリリースのDirectorでは、対話型セッションの詳細情報をさらに細かく分類することで、IT管理者がログイン時間を最小化できるようにしています。
  • Citrix DirectorVDA 登録に関する問題のトラブルシューティングが容易に— Citrix Health Assistantツールは、未登録のVDAのトラブルシューティングに役立つ一連のテストを実行するためにシトリックスが提供する独立したツールでした。今回のリリースのDirectorでは、DirectorからHealth Assistantツールに素早くアクセスできるようになっており、VDAのトラブルシューティング能力が改善されています。
  • LinuxアプリケーションおよびデスクトップVDA用のMachine Creation Services — Linuxアプリケーションおよびデスクトップを自社サイトに取り込むことを希望するお客様は、Machine Creation ServicesまたはProvisioning Servicesを使用することで、Linuxリソースを自社ユーザー向けに迅速に配備できるようになります。
  • Citrix Director用の組み込み型のデフォルトアラートポリシー— 今回のリリースで、シトリックスは、管理者がスイッチをオンにするだけで、さまざまな状況に関する警告やクリティカルなしきい値の設定が簡単に行えるデフォルトのアラートポリシーを提供することになりました。

7.18の提供開始時期に関しては、拡張機能の詳細と共に、別途XenAppおよびXenDesktopの最新情報のブログ記事でお伝えする予定です。

今回の記事はこれで終わりです。Synergyに出席されたお客様は、当社が取り組んでいるあらゆる事業に関してご理解いただけたことと思います。もしご理解いただけていない場合、これまでの当社による発表と、その後に出荷された製品やサービスをご覧頂けると幸いです。それではまた次回の「Citrix Workspaceの新着情報」を楽しみにお待ち下さい。