リモート教育が教えてくれる未来の働き方

未来の働き方は、創造性と柔軟性に支えられたものになるでしょう。これは、今まさにリモート教育を可能にしているのと同じ価値観です。次世代の教育体験には、今日のリーダーたちが学べることがあります。  

記事 | 読了時間 6分
2021年3月30日

2020年4月、195か国で15億人という驚異的な数の生徒たちが、パンデミックによる学校閉鎖の影響を受けました。企業が採用した柔軟な働き方や戦略の多くは教育機関でも導入する必要がありましたが、教育機関ではリソースもトレーニングも不足しているケースが多くありました。しかし、これらの課題の中で、教育者と学生はリモート学習に適応し将来の仕事に備えるために大きく前進しました。

リモート教育から生まれた創造性は、今日のリーダーたちが柔軟な働き方のための持続可能な選択肢を模索する際に、貴重な洞察を与えてくれます。この記事では、ボルチモア・カレッジ男子校のような教育機関のリモート教育体験を検証し、次世代のリーダーが未来の働き方に向けてどのように準備しているのか、また、ビジネスリーダーが未来の学習の仕方から何を学び、何を今応用できるのかを紹介します。

リモート教育の現状が未来の働き方について教えてくれること

昨年、成功する組織や教育機関にとって最も重要な資質は、予想外の事態に適応する能力であると言われました。ボルチモア・カレッジ男子校のような公立チャータースクールにとって最大の課題の一つは、対面式の教育ができないときにリモート教育に適応することでした。同校の創立者であるJack Pannell氏はこう語ります。「今年は、教育界、いや、あらゆる業界が大きく混乱しました。私たちは、ランチに集まったり課外活動に参加したりするような対面で行われる重要な経験を失ってしまいました。このようなリモート環境での教育は、まるで別の部屋から靴紐の結び方を教えているようなものです。」

しかし、Pannell氏と同校の教師たちは、不満に屈することなくリモート学習で新しいものを作っています。「1年前、すべての生徒にパソコンを持たせることは不可能でしたが、今では非常に重要です。黒板を使って、うなずいて、テストを受けるというような、これまでの学校のやり方を見直す機会を得たのです」とPannell氏、は続けます。「うちの生徒には、技術の革新者になるよう教えています。テクノロジーを消費するだけでなく、創造し、理解しなさいと。」ビジネスリーダーにとっては、リモート教育が未来の働き方について語っているのは、これからシステムの破壊が起こるということ、そして、組織の成功は従業員がいかに柔軟なワークテクノロジーに適応しイノベーションを起こせるかにかかるだろうということです。

柔軟性のあるテクノロジーがより深いエンゲージメントと新たなチャンスを可能にする

ソーシャルディスタンスの長い1年が過ぎ、教育者関係者も他の人々と同じく学校の再開を待ち望んでいます。しかし、リモート教育を可能にした柔軟性のあるテクノロジーがなくなることはなく、学生のエンゲージメントに新たな可能性をもたらします。Pannell氏は次のように述べています。「大多数の生徒が直接授業を受けられるようになるときには、すべての生徒がパーソナルデバイスを持っているでしょう。学習はよりパーソナライズされ、また、他の学校のデジタル教材やシェアードエデュケーションにもアクセスできるようになります。」ボルチモア・カレッジ男子校では、このリモート学習技術を用い、英国の学校と共同で数学と英語のグローバルコースを試験的に実施する予定です。それぞれの学校の生徒が学習体験を共有し、以前では考えられなかったようなつながりを築くことができるでしょう。

このリモート教育で学んだことから、企業は、新しいワークテクノロジーのスキルと柔軟な働き方をどう活用すれば従業員エンゲージメントを深めることができるか検討すべきでしょう。例えば、リモートワークによって異なる大陸にいる従業員同士の効果的なコラボレーションが実現したように、このような地域を超えたつながりやパートナーシップを強める方法を探してみてはいかがでしょうか。

最高の従業員とは、他の人々と効果的に仕事をし、創造性を発揮し、チームの中で価値を高める能力を持った人のことです。

Jack Pannell
ボルチモア・カレッジ男子校創立者

柔軟な働き方を活用することで、企業は従業員の創造性と革新性を引き出す素晴らしい仕事体験を与え、彼らをより良く支援することができます。

未来の働き方における継続的な学習の重要な役割

Pannell氏に、次世代のリーダーシップを構築しようとしている組織へのアドバイスを求めると、「とにかく革新と挑戦を繰り返し行うよう、従業員を励ましてください」という答えが返ってきました。組織が未来の働き方を実現するためには、従業員が抵抗なく新しいテクノロジーを使って革新できるように継続的に学習する文化を作ることが重要です。様々な業界の従業員の93%が、デジタルに精通していることは良いパフォーマンスを発揮するために不可欠だと答えていますが、多くの従業員は現在のポジションや将来のキャリアに求められるスキルを獲得できていないと考えています。

継続的に学習する文化を作るのは、難しいことのように思えます。しかし、オンラインで行われるリモート教育やスキルアップのためのさまざまなリソースは、従業員の学習を支援する十分な機会を提供しています。さらに、オンライン学習プラットフォームでは、技術的なスキルだけでなくもっと多くのことを従業員に教えることができます。Courseraで最も人気のあるオンラインクラスは、幸福の科学に関するエール大学のコースです。継続的な学習プログラムを作成する際には、共感性やコミュニケーションといったソフトスキルのオプションを含めるようにして、新しいスキル経済の中で従業員が活躍できるようにしましょう。

未来の働き方を実現するために柔軟な学習を取り入れる

昨年の世界的な大混乱を経た今、未来の働き方は私たちの革新性と創造性によってのみ可能になるということを忘れてはなりません。そのためには、困難な状況であっても学ぶことへの熱意が必要です。組織は、変化する世界に適応し続けながら柔軟な学習方法を取り入れることで、従業員が今日最高の仕事ができるように支援し、数年先の成功に向けて準備することができます。