仮想ワークスペースとは何か、そしてそれは組織にいかなるメリットをもたらすか?

リモートワークへの移行は定着しつつあります。企業や組織は、オフィスへの復帰を行う場合でも、ワークスペーステクノロジーを日常業務に統合し続けています。

これはなぜでしょうか? それは、仮想ワークスペースのもたらすメリットが、リモートワークだけに留まらないためです。クラウド上にワークスペースを持つことで、より強固なセキュリティとコンプライアンスを実現できます。また、それにより、オペレーションを改善し、ワークフローを合理化できます。

仮想ワークスペースとは?

「仮想ワークスペース」という言葉は、通常、従業員が物理的な場所にかかわらず互いにデジタル的に接続されている作業環境を表すのに使われます。仮想ワークスペースの従業員は、コミュニケーションとコラボレーションを促進するツールを使って共同作業を行います。

このようなタイプの仮想環境は、物理オフィスを再現する方法として始まったものですが、最近では仮想ワークスペースは、効率性、コラボレーション、セキュリティを向上するために使用されています。

仮想ワークスペースの特性

仮想ワークスペースの目的は、タスクやデータを整理して従業員の仕事を簡素化することです。そのため、仮想ワークスペースには、次に示す3つの要素が必要です。

統一性

ワークスペースが統一されているとはどういうことでしょうか? それは、アプリケーション、デスクトップ、データを一元化することを意味します。従業員は、同じプロジェクトやドキュメントに関して共同作業を行うことができます。従業員は、仕事に必要なドキュメント、データ、ツールに、あらゆるデバイス上で動作する統一的なインターフェイスを通じてアクセスできるようになります。

セキュリティ

仮想ワークスペースでは、ITチームが各アクセスポイントを一元管理できるようになるため、セキュリティが強化されます。効率的なワークスペースには、シングルサインオンによるアクセス制御やセキュリティアナリティクスなどの高度なセキュリティ機能が搭載されています。従業員は、あらゆる場所から、あらゆるデバイスを通じてセキュアにサインオンすることで、優れたユーザーエクスペリエンスを実現できます。アナリティクス機能により、内部的な脅威を、それが大きな問題に発展する前に確実に検知できます。

自動化

効果的な仮想ワークスペースでは、機械学習などの人工知能技術を利用することで、頻繁に行う作業の自動化と合理化が行えます。従業員は、マイクロアプリケーションを使ってワークフローを自動化することで、時間と労力を節約できます。

クラウドワークスペースとオンプレミスワークスペースの比較

一部の企業では、オンプレミス形式の中で仮想ワークスペースの一種を利用しています。これらのホステッドデスクトップには多額のインフラ投資が必要となるため、中小企業には不向きなものとなっています。

一方、クラウドワークスペースでは、設備費がかかりません。このソリューションはクラウドでホスティングされているため、企業は自社のオペレーションを拡張するためにサーバーを追加購入する必要はありません。

また、オンプレミスインフラストラクチャには、インターネットに接続されたあらゆるデバイスからアクセスできるような、クラウド仮想環境の持つ柔軟性が欠けています。

仮想ワークスペースで誰が得しますか?

ワークスペースの仮想化は、あらゆる規模の組織のデジタルトランスフォーメーションを推進することが証明されています。Gartnerによれば、スマートワークスペースはデジタルワークプレイスのトップトレンドとなっています。

図の出典:Smarter with Gartner

仮想ワークスペースで誰が一番得していますか? いくつかのユースケースを下記に紹介します。

ハイブリッドワークフォース

企業は、オフィスへの復帰を徐々に行う中で、従業員ができるだけスムーズに移行できることを保証する必要があります。具体的には、従業員が、ある日はオフィスで仕事をし、ある日は在宅勤務を行えるようにする必要があります。仮想ワークスペースを導入すると、従業員はどこにいようとも同じインターフェイスを利用できるようになります。従業員は、自宅でもオフィスでも同じエクスペリエンスを受け取り、同じワークスペースを通じて共同作業が行えるようになります。

リモートワーカー

同様に、常にリモートワークを行う従業員は、統一された仮想ワークスペースを利用できます。最近の調査では、米国のリモートワーカーの39%がフルタイムでの在宅勤務を希望していることがわかりました。カスタマーサポートやコールセンターなどのリモートチームは、保護されたクラウドワークスペースを利用することで、PCI DSSのようなデータプライバシー規制に準拠できるようになります。

図の出典

モバイルワーカー

配達、輸送、出張など、外出の多い従業員は、仮想ワークスペースを使うことでセキュアに仕事が行えるようになります。従業員は、遠隔地から安全にログインし、セキュアに仕事を続行できます。

医療従事者

第一対応者、医療従事者、医師は、どこにいようと、患者のデータに対するリアルタイムのセキュアアクセスが行えるようになります。仮想ワークスペースでは、すべてのデータをデフォルトで暗号化し、許可された担当者のみがアクセスできるようにすることで、プライバシーを確保しつつ時間を節約できます。

仮想ワークスペースで仕事をすることのメリット

仮想環境で仕事をすることは、スタッフに多くのメリットをもたらします。主なメリットとして、柔軟性、セキュリティ、一貫したエクスペリエンスが挙げられます。仮想ワークスペースがもたらすその他のメリットを下記にご紹介します。

「どこからでも仕事ができる」という企業文化を生み出す

ワークスペースは、従業員のリモートワークへの移行やオフィスへの復帰を容易にし、合理化された作業環境を実現します。これは、どこからでも仕事ができる柔軟な環境をもたらすことで、企業文化を変化させています。これにより、ワークフロー全体が刷新され、目標の達成が優先されるようになり、社員のワークライフバランスが向上します。

作業の簡素化

ワークスペースを一元化することで、プロセスを統一し、スタッフの作業を容易化できます。従業員は、中央のダッシュボードを通じて、利用可能なすべてのデータ、ドキュメント、ツールにアクセスできます。従業員は、チームメイトがいったん作業を中断した箇所から、それ以降の作業を再開できるほか、承認を得るために文書を自動的に送信できます。最終的に、従業員は膨大な数のアプリケーションを管理する必要がなくなるため、生産性が向上します。

チームワークの構築

合理化されたワークフローにより、チームのコラボレーションが向上します。社内のメッセージングや自動化されたリクエストなどを通じて、コミュニケーションがスムーズに行われるようになります。ファイル共有機能により、チームが常に整理整頓された状態を保つことができます。中央のリポジトリには、プロジェクトに関連するすべての文書や情報が保管されています。これにより、チームにとって最もよくある問題の1つである「情報を探すのに無駄な時間を費やす」ことを解決できます。

仮想ワークスペースの採用により企業や組織が得られる11のメリット

1. コストの削減
仮想ワークスペースでは、従業員がどこからでも仕事ができるようになるため、広いオフィススペースを必要とせず、インフラ費用を削減できます。小さなスペースに移行することで、賃貸料、セキュリティ、メンテナンスにかかるコストを削減し、ROIを向上させることができます。

2. 従業員満足度の向上
仮想ワークスペースは、テクノロジースタックを一元化することで、作業を簡素化し、従業員の時間を節約します。これにより、より良い従業員エクスペリエンスを提供し、従業員のエンゲージメントを高めることができます。タスクはよりシンプルに、より迅速に達成されるようになり、その結果、従業員の満足度と生産性を向上できます。

3. クラウド移行の改善
クラウドへの移行を成功させることは容易ではありません。セキュアな仮想ワークスペースを導入すると、移行作業をスムーズに実施できるようになります。仮想ワークスペースは、パブリック、プライベート、ハイブリッド環境など、あらゆるモデルのクラウドに移行できる柔軟性を提供します。仮想ワークスペースを利用すると、自動化機能やプロセスに関する包括的な可視性を通じてり、アプリケーションやデスクトップのセキュアで制御された移行が可能になります。

4. 生産性の向上
ワークフローの簡素化により、従業員の時間と労力を節約できるほか、反復的な作業の代わりにコアビジネスに集中できるようになります。 仮想ワークスペースが生産性を高めるという調査結果もあります。

図の出典

Salesforce社の調査によると、仮想ワークスペースを利用してリモートワークを行っている人の86%が、生産性を「非常に良い」または「良い」と評価しています。その一方で、仮想ワークスペースを使うと、組織内の生産性を高めることもできます。従業員が簡単にコラボレーション、作業、タスクの承認を行うことができれば、ワークフローの改善につながります。

5. 事業継続性
仮想環境により、危機的状況下でも仕事を継続できます。すべてのものがクラウド上にバックアップされているため、災害復旧(DR)をより迅速に行えます。

6. より多くの市場機会と人材へのアクセス
仮想ワーク環境では、採用の幅が広がります。さらに、生産性が向上することで、企業は以前よりも大きな市場機会にアクセスできるようになります。

7. スケーラビリティ
仮想環境では、オペレーションのスケールアップやスケールダウンが容易になります。クラウドを通じて、より多くのリソースを迅速かつ容易に追加できます。チームメンバー、アプリケーション、ツールなどを簡単に追加できます。

8. セキュリティの強化
従業員が簡単に情報にアクセスできるようにすることは、企業にとっての優先事項ですが、その一方で、アカウントがハッキングされるという潜在的なリスクをもたらします。多くの従業員がオフィスから離れた場所で、フルタイムまたはパートタイムの業務を行っている場合、データ漏洩のリスクが高まります。

クラウド上の仮想ワークスペースでは、あらゆるデバイスからのシングルサインオン(SSO)を通じて、アクセスを統一できます。管理するパスワードの数が減ることで、攻撃者がネットワークにアクセスするリスクを軽減できます。アクセス許可制御機能により、許可された従業員のみが機密データにアクセスすることを保証できます。

9. IT管理の改善
仮想ワークスペースの一元化により、エンドポイント、トラフィック、アクセス、ネットワークアクティビティに関するより高度な可視性をITチームに提供できます。AIを活用した行動分析と内蔵のセキュリティ機能により、マルウェア、攻撃、従業員の不注意などから企業のネットワークを守ることができます。ITチームは、脅威が深刻な問題になる前に、検知した上で阻止できます。

10. 環境に優しい
ハイブリッドチーム(オフィス/リモート)における働き方の柔軟性により、通勤時間を減らし、二酸化炭素の排出量を削減できます。仮想ワークスペースに投資した企業では、ほとんどの文書をデジタルで共有できるようになるため、紙の使用量も削減できます。

11. 柔軟性
仮想環境にアプリケーションやソフトウェアソリューションを追加することは、オンプレミスのワークスペースに比べて容易です。統合コンソールを使うと、ワークスペース内のすべてのアプリケーションやツールを一元的に管理できます。従業員は、自分が必要とするすべてのツールやアプリケーションに対する一元化されたアクセスポイントを確保できます。セキュリティを犠牲にすることなく、新しいアプリケーションを中央コンソールに追加できます。従業員は、制御されたワークスペース環境の中で、必要とするアプリケーションを使用できます。 

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Citrix Workspaceソリューションは、企業が必要とする柔軟性とセキュリティを提供することで、生産性とROIを向上させます。Citrix Workspaceを導入することで、企業や組織は、従業員が生産性を高めるために必要なアプリケーションやデータを、場所やデバイスを問わずに提供できるようになります。当社のワークスペースソリューションを使うと、クラウドへの移行も容易になります。オンプレミスから始めて、業務に影響を与えることなくクラウドに移行できます。

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