柔軟な働き方を実現するクラウド戦略とは

柔軟な働き方やハイブリッドワークモデルを採用する企業が増える中、クラウド戦略が重要な役割を果たしています。クラウドを活用して従業員に優れたエクスペリエンスを提供する方法をご紹介します。 

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2021年4月20日

柔軟な働き方はこれからも続くでしょう。企業のビジネスリーダーの54%が、パンデミック後も柔軟な働き方を採用すると予想しています。このようなハイブリッドなワークスタイルでは、従業員はリモートでの勤務と共有オフィスでの勤務の時間を使い分けることになります。ただ、このような働き方は、従業員と企業の双方に多くのメリットをもたらすものの、特にリモートで活用するワークテクノロジーは準備不足であるのが現状です。ビジネスリーダーの98%は従業員がコアアプリケーションに不満を感じていることを認めており、23%はこの不満が毎日のように起こっていると答えています。

柔軟な働き方が可能な世界で組織を発展させるためには、クラウド戦略と、どこで働いていても従業員が力を発揮できるようなテクノロジーが必要です。この記事では、Fieldwork社の最新の「Pulse Poll調査」の結果と、2020年のCitrix EMEA年間パートナー賞を受賞したConecto A/S社のクラウドに関する知見をもとに、クラウド戦略と柔軟な働き方を融合させて新しいテクノロジーを容易に導入し、従業員のエクスペリエンスを向上させ、リモートワークの従業員のセキュリティを確保する方法を探ります。

クラウド戦略は新しいテクノロジーの導入を促進する

柔軟な働き方には、従業員が必要とするツールやアプリを短時間でシームレスに導入するアジャイルなテクノロジーが必要です。しかし、企業経営者の59%は、従業員が日々の業務を遂行するために10個以上のアプリを使用していると回答しています。その結果、異なるツール間でコンテキストを切り替えることが多く、疲れがたまり、生産性が低下し、前述のようなフラストレーションがたまることになります。コアアプリケーションの使用を簡素化できれば、フレキシブルワーカーに優れた従業員エクスペリエンスを提供することができますが、これを可能にするにはクラウド戦略が鍵となります。

クラウドテクノロジーの利点の1つに、従業員の働き方に合った新しいアプリケーションやツールを迅速に導入できるということがあります。Conecto社のCTO兼パートナーであるChristian Fenneberg氏は、クラウド技術は「ITプラットフォームの完全なアジリティ」を可能にするサービスへと進化し続けていると述べています。「ある部門が新しいツールやシステムを必要としていて、それを数時間から数日で提供できることを想像してみてください。これまでは、ユーザーにサービスを提供するまでに何か月もかけて計画を立て、ハードウェアを調達し、複雑な実装を行っていました。クラウド技術とは、IT部門がビジネスプロジェクトをタイムリーにサポートできるということなのです。」

パフォーマンスアナリティクスを活用したハイブリッドなワークエクスペリエンスの向上

Fenneberg氏が述べたITのアジリティに加えて、優れたハイブリッドなワークエクスペリエンスを実現するには、信頼性が高く、高レベルのパフォーマンスを発揮するテクノロジーが必要です。これは基本的なことのように聞こえるかもしれませんが、驚くべきことに42%の経営者が、遅すぎるアプリや信頼性の低いアプリが従業員の不満の主な原因であると回答しています。さらに、アプリケーションのパフォーマンス低下の原因が見えないことも不満として挙がっており、そこにはハードウェアの老朽化、ネットワーク速度の低下、従業員のミスなどが含まれると考えられます。

そのため、さまざまなアプリケーションとその環境のパフォーマンスを測定できるアナリティクスをクラウド戦略に組み込むことが重要になります。このようなクラウドアナリティクスは、フレキシブルワーカーのためのアプリケーションやシステムの改善に必要なインサイトをIT部門に提供し、同時にIT予算とリソースの使用を最適化することができます。Fenneberg氏は次のように述べています。「以前は見積もりに基づいて購入していましたが、3年から5年はそれに縛られ、再び(恐らくは正しくない)見積もりをしていました。今では、コストとパフォーマンスをシステムの使用状況に合わせて微調整し、それを証明することもできます。そのため、使用すると決めたシステムのパフォーマンスが良好なユーザーエクスペリエンスを提供できない場合でも、ものの数分でパフォーマンスの高いシステムに変更することができます。」

クラウド戦略で場所を問わずフレキシブルワーカーのセキュリティを提供するには

ハイブリッドなワークスタイルが普及するにつれて従業員がどこにいても生産性を発揮できるようになると、リモートワークの従業員のセキュリティを確保することが重要になります。しかし、様々な場所で様々なデバイスを使用するリモートワーカーのセキュリティを確保するのは容易ではありません。特に、従業員のエクスペリエンスを損なうことなくこれを実現したい場合はなおさらです。ビジネスリーダーの39%は、セキュリティのハードルが高すぎるアプリが従業員の不満の原因になっていることを懸念しており、優れたセキュリティと強力なユーザーエクスペリエンスのバランスをとることが重要であると示唆しています。Fenneberg氏は、「Conecto社は何年にもわたって従業員のエクスペリエンスに焦点を当ててきましたが、ある時点で必要なものを『正確に』選択できるというアジリティは、非常に大きな利点です」と述べています。

セキュリティと従業員のエクスペリエンスという2つの義務を念頭に、63%の組織がシングルサインオン(SSO)を採用し、従業員のアプリケーションへのアクセスを確保しています。SSOを利用することで、VPNのようなネットワーク速度を低下させるセキュリティ技術に頼ることなく、必要なすべてのクラウドアプリケーションに統合されたセキュアなアクセスを提供することができます。このように、柔軟な働き方によって従業員のモビリティを活発化させると、SSOのようなセキュリティソリューションは、優れた従業員エクスペリエンスとともにゼロトラストセキュリティの実現に役立ちます。

クラウド戦略と柔軟な働き方を結びつける時が来た

クラウド戦略の立案とハイブリッドなワークスタイルへの移行は、別々の取り組みではありません。フレキシブルワーカーの従業員エクスペリエンスを向上させる方法を模索しているなら、最先端のクラウドテクノロジーを採用するのは目的を実現する素晴らしい方法で、同時にITコストも改善できます。Fenneberg氏はこう述べています。「クラウドは急速に成熟していますから、バックエンドのリソースをDevOpsモデルでちゃんと提供できるようになれば、あらゆる組織のITコストモデルが変わります。オンプレミスのソリューションよりも、ピュアクラウドやハイブリッドのソリューションの方が勝っていますよ。」