柔軟な働き方であるハイブリッドワークスタイルにおいて成功するためには、デザイナーのような考え方、つまり反復マインドを取り入れることです。

ハイブリッドワーク戦略を企業が成功させるには、常に耳を傾け、定期的に反復し、デジタルアジリティを高めることが大切です。デザイナーの反復的な考え方を取り入れることで、これらすべての領域でどのように役立つかを学びましょう。

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2021年9月14日

デザイナーなら誰でも、最初のスケッチ案が最終デザインと異なることは分かりきっていますし、アジャイル開発者なら誰でも、優れたソフトウェアには反復が不可欠であることを理解しています。建築の設計図であれ、Webアプリケーションの作成であれ、効果的な設計と成功のためには「トライする姿勢」が欠かせません。デザイナーはアイディアを反復するたびにメインコンセプトを洗練させ、矛盾や混乱を排除し、オリジナルのビジョンを表現するための最善のノーハウを学び続けます。つまり、優れたデザイナーになるには、実験を受け入れることなのです。

ハイブリッドワークなどの柔軟な働き方が中心となった世界に移行していく中で、このデザイナーならではの考え方である反復マインドから学べることは多くあります。どんなに優れた計画、資金、サポートがあっても、ハイブリッドワークスタイルの最初の試みが、その後の繰り返しの時より成功することはないでしょう。このため、ハイブリッドワークモデルを導入する際には、デザイン思考から学ぶことが不可欠です。聞き上手になり、何が上手くいき、何が上手くいっていないのかを常に学び、柔軟なテクノロジーを導入してデジタルアジリティを最大化することが重要です。

効果的なリスニングが、ハイブリッドワークを左右する

ハイブリッドワークスタイルを推進する最も重要な要素の1つは、従業員の選択を中心としたワークエクスペリエンスです。こうした柔軟な働き方では、社員一人ひとりがいつ、どこで、どのように最高の仕事をするかを選択する権限を与えられています。そして、この権限を従業員に委ねるのと同様に、従業員に最も力を与え、サポートするハイブリッドワークをデザインする方法について、従業員の意見を信頼する必要があるのです。つまり、私たちの組織の誰もが、デザイナーマインドの重要な部分である「聞く」ことをより効果的にする必要があるのです。

私たちは、従業員エクスペリエンスを高めるためにも、すべての社員が安心して発言できる場を提供しなければなりません。社員が自分たちのベストな働き方を決めるときには柔軟性と選択肢をもってリードし、古い考え方にとらわれず、「ノー」と「なぜ」ではなく、「イエス」と「どのように」でリードしていきます。

Traci Palmer
Citrix
人材と組織能力
部長

効果的なリスニングに必要なのは、グループミーティングでのカジュアルな質問だけではありません。私たちは、1対1の個人的な会話と、大規模で綿密な調査の両方で、従業員に共感できるように管理職を教育したいと考えています。目的は、互いの話を本当に聞くことを妨げる、各自の先入観を取り除くことです。すべての社員が自分に適したハイブリッドワークを共有できる安全な場所を提供することで、組織内にリスニングに基づいたインサイトの自由な流れを作り出すことができるようになります。これらのインサイトは、ハイブリッドワーク戦略の指針として企業がワークモデル設計に活用することで初めて真価を発揮します。

ハイブリッド・ワークパフォーマンスから管理職が継続的に学べるものとは

では、リスニングに基づくインサイトをハイブリッド・ワークプランの設計にどのように生かせばよいのでしょうか。それは、デザイナーが好きな「実験」を管理職に奨励することです。さまざまなやり方を試し、社員と会社にとって何がベストなのかを見極めましょう。Quartzはハイブリッドワークで上手くいったケース、いかなかったケースに注目し、シェアオフィスでの仕事に最も適した曜日、理想的なハイブリッドワークのドレスコード、オフィスをシェアするのに最も適した時間帯などのインサイトを得ることができました。

企業のリーダーが理解すべき重要な要素は、ハイブリッドワークスタイルではマネジメントに異なるアプローチが要求されるということです。ハイブリッドワークモデルは常に監視の目が行き届かないことを意味しますが、だからといって管理職による従業員の気持ちへの配慮やパフォーマンス分析が必要ではないというわけではありません。むしろ、新しい働き方に挑戦することを好む社風の中で、従業員のプロフェッショナルな好奇心とキャリア開発を育むために、管理職はもっと意図的に従業員とコミュニケーションをとり、彼らから学ぶ必要があるのです。

ハイブリッドワークモデルにおける柔軟なテクノロジーの重要な役割

デザイナーマインドを活性化する実験にはアジリティが不可欠であるため、ハイブリッドワークモデルに適した柔軟なテクノロジーを採用したいものです。ビジネスアプリへのシングルサインオン(SSO)アクセスソリューションや簡素化されたコンテンツコラボレーションなどのツールは、分散した労働力の従業員エクスペリエンスを合理化することができます。パフォーマンス分析により、IT管理者は生産性を損なう前に問題を迅速に特定して解決できる一方、従業員エクスペリエンスの向上により、ハイブリッドワーカーはより賢明な意思決定を迅速に行うことができます。

Modern Computing Alliance のレポートでは、「明日の勝者は、今日の技術的なアジリティに投資する者である」と述べています。そして、データはこの言葉を裏付けています。ビジネス戦略を積極的に実現し、推進するテクノロジー・アーキテクチャを採用するデジタルリーダーは、競合他社に2~3倍の差を付けています。同様に、デジタルツールに満足しているワーカーは、デジタルツールに不満のある労働者に比べて、現在の会社に留まる可能性が2倍高くなります。このように、私たちがデザイナーマインドを取り入れ、効果的なハイブリッドワークへのアプローチを継続的に実験し、改良していく中で、柔軟性のあるテクノロジーはより速く学び、真に優れた従業員エクスペリエンスを可能にするアジリティを与えてくれるのです。

過去の制約を回避し、テクノロジーを最大限に活用したハイブリッド・ワークエクスペリエンスを可能にするノーハウをご紹介します。2021年版スマーター・ワークプレイスレポートをご覧ください。