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福井大学医学部附属病院(福井大学病院)は、600床を有する福井県唯一の特定機能病院であり、25の診療科、4つの中央診療施設、12の特殊診療施設で、さまざまな疾患に対応しています。「最高・最新の医療を安心と信頼の下で」という基本理念に基づき、総合診療部と救急部を一体化し、一次から三次まで、あらゆる救急患者を24時間受け入れる救急体制を確立。地域医療の最後の砦として、診療機能を充実し、安全で質の高い医療を提供できる環境を整えています。特に、コンピューター断層撮影(Computed Tomography:CT)やポジトロン断層法(Positron Emission Tomography:PET)などの画像解析分野には、かなり早い時期から取り組んでおり、データ解析センターも設置。県外の病院や大学からも研究者が訪れるなど、大学としての研究も盛んに行われています。またITの活用も積極的に推進。より一層の利便性向上を目的に、約25種類のアプリケーションの仮想化を、Citrix® XenDesktop®に含まれるアプリケーション仮想化機能、Citrix XenApp™により実現しました。
福井大学病院では、電子カルテやオーダーエントリー、医事会計システムなど、さまざまなアプリケーションが、クライアント/サーバーモデルで運用されていました。これらの医療系アプリケーションを稼働させるためには、高いスペックのクライアント端末が必要であり、新しいアプリケーションを導入するたびに必要なスペックを満たす端末を導入しなければならないことが大きな課題のひとつとなっていました。医療情報部 総合情報基盤センター副部長 副センター長 准教授である山下 芳範氏は、次のように語ります。「麻酔や生体情報などのシステムが動作する端末は医療機器なので、ほかのアプリケーションを導入することは好ましくありません。一方で、麻酔を行いながら電子カルテを確認することも必要です。しかしオペ室や検査室などは、複数の端末を並べる場所がとれないために、なるべく少ないクライアント端末で多くの処理ができることが必要でした」。また、医師はMacの利用が多く、看護師はWindows端末の利用が多いことから、OSに依存することなく同一のアプリケーションを利用できることも必要でした。さらに利用場所も、診察室、病室、検査室など多岐にわたるために、iPadやAndroid端末などのように、どこにでも手軽に持ち運んで使える端末が使用できることも重要な要件でした。さらにクライアント端末の台数や種類が増えると管理が煩雑になります。山下氏は、「端末の数が増えると、導入コストや運用管理コストなども増大します。そこで、TCO(総保有コスト)をいかに削減するかも大きな課題でした」と話しています。
増え続けるクライアント端末の集約を目指した福井大学病院は、2006年の電子カルテシステムの再構築にあわせ、約25種類の部門アプリケーションを含めた医療情報システム全体を仮想化することを決定しました。アプリケーション仮想化の採用を決めた理由は、1台の端末で複数のアプリケーションを活用することができるためです。山下氏は、次のように語ります。「いきなりXenAppの導入を決めたわけではなく、2007年ごろからサーバーやデスクトップ、アプリケーションの仮想化などのトライアルを100台程度の端末で続けていました。仮想化は一部分に適応しても効果が少ないので、できるだけ広い範囲で、より効果を高めるにはどのように適応すればよいかを検証していました」。検証を行っていく中で、アプリケーションの仮想化はもちろん、将来のデスクトップ仮想化までを見据えた仕組みとして、XenDesktopの導入を決定しました。仮想化の方式については、XenDesktopに含まれるアプリケーション仮想化機能である、XenAppを採用する方針を2009年に決定し、2010年に導入を開始。2011年3月より、XenAppによるアプリケーション仮想化システムが本格稼働しています。XenAppによるアプリケーション仮想化システムは、病院内および大学の研究室などに設置された約1,000台のMac、Windows PCおよびシンクライアント端末、携帯端末から利用されています。また、職員が個人所有するiPhoneやiPad、Android端末からもアプリケーションを利用することができ、BYO(Bring Your Own:個人所有端末の業務利用)が実践されています。端末にクライアントソフトウェアであるCitrix Receiver™さえインストールすれば、職員は端末に依存せずに必要なアプリケーションを利用することができます。XenAppを導入した背景について山下氏は、「XenAppは、以前より大学内の事務系システムで利用していたのでその有用性については理解していました。また、2003年に福井大学と福井医科大学が統合され、福井大学病院が誕生したときにも、XenAppを使ってアプリケーションの統合を行っています」と話しています。
XenAppを導入する以前は、病棟で看護師が複数の専用端末を使って患者の処置を行っていました。たとえば、患者を確認するためのバーコードを読み取るハンディーターミナルや薬を確認するための端末などです。XenAppを導入したことで、こうした処置を1台の端末で行うことが可能になり、看護師の業務を効率化できました。「1つひとつの処置は専用端末の方が楽な場合もありますが、アプリケーションをサーバーに集約し仮想化して配信するXenAppの仕組みにより、複数の端末で行っていた業務を1台の端末で行えるようになったので、業務効率が向上すると看護師からも高く評価されています。またXenAppは、サーバー側でアプリケーションの処理を行い、画面イメージだけを端末に配信するので動作も速くなったと好評です」と山下氏は話します。またiPadなどを利用して、レントゲン写真などを見せながら病室で患者に状況を説明できるので、回診などで高く評価されています。一方、システム管理面においても、アプリケーションをサーバー側で集中管理できるので、クライアント端末の管理を効率化できました。山下氏は、「週に1回以上はいずれかのアプリケーションの更新があるので、サーバー側で集中管理できるのは非常に便利です」と話します。またXenAppの仕組みでは、端末には画面イメージが表示されるだけなので、端末上にデータが残ることがなく、セキュリティも向上しています。山下氏は、次のように語ります。「実習で学生に電子カルテを見せる場合でも安心です。特にiPadを使っての臨床実習は学生からの評価が高いです。これもXenApp導入の効果のひとつです」。さらにXenDesktopに含まれるパフォーマンス監視機能であるEdgeSightを利用して、イベントログとリソースの監視を行うことで、アプリケーションの性能に関わる問題を事前に把握し、対処することも可能。山下氏は、「サーバー台数が多く、常に監視しておくことは難しいので、こうしたツールでリソースやパフォーマンスを監視できるのは非常に有効です」と話します。
そのほか、病院内では既にIPv6の環境が整えられており、IPv6の利用を推進しているが、医療系ソフトウェアの対応が遅れているため、XenAppサーバーなどが管理されている病院内電算室のサーバーのネットワーク環境は、IPv6とIPv4の両方が利用できるようにし、クライアント端末が設置されている外来、病棟、部門などはできる限りIPv6の利用を中心にするため、IPv6とIPv4変換のための仕組みとして Citrix ICA®プロトコル専用のゲートウェイソフトウェアを活用することで、IPv4をサーバーネットワーク内に限定できるように配慮している。またこのICA専用のゲートウェイソフトウェアを経由することでセキュリティも確保され、外部から病院内のシステムに安全にアクセスするための機能も検証されています。山下氏は、「XenAppをはじめ、必要とする機能をすべて搭載していることがXenDesktopの最大の魅力でした」と話しています。
今後の展望について山下氏は、次のように語ります。「もともとは地域連携という構想があり、それも含めたトライアルを実施してきました。地域連携を実現することで、病院にとっても、患者にとっても大きなメリットがあります」。たとえば従来、医師は、緊急の連絡を受けた場合に現場に急行して状況を把握してからでないと、看護師等に指示を出すことができませんでした。しかし、病院の外から病院内のシステムへのアクセスが可能になることで、医師が現場に到着する前に急患や病状の変化を把握し、看護師に迅速に指示を行うことが可能になります。山下氏は、「地域連携により、計り知れない効果があることは分かっています。そこでなるべく早い時期に実現したいと思っています。さらに今後、デスクトップの仮想化に関しても検討していきたいと思っています。その面でも、XenDesktopをはじめとするシトリックスのテクノロジーには大きな期待を寄せています」と話しています。
医療情報部 総合情報基盤センター 副部長 副センター長 准教授
福井大学医学部附属病院
課題
ソリューション
ベネフィット
導入アプリケーション
ネットワーク環境
XenApp, XenDesktop, XenMobile and XenServer are part of the Xen® family of products.
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