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三菱東京UFJ銀行をはじめとする主要グループ企業45社で構成される三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)。MUFGでは、グローバルな競争を勝ち抜く「世界屈指の総合金融グループ」の創造をめざし、顧客に最高水準の商品、サービスを提供するための、さまざまな取り組みを展開しています。このMUFGのITシステムを支えているのが三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT)です。東京三菱インフォメーションテクノロジー、UFJ日立システムズ、UFJISの3社が合併することで、2009年7月1日に誕生したMUITは、MUFGのシステム導入に関するコンサルティングから企画、設計、開発、販売、運用、保守管理、そしてシステムに関する教育・研修サービスおよび人材育成サービスまで、幅広い取り組みを展開しています。その一環として、ペーパーレス会議システム「トルネードディスプレイ®」を展開。トルネードディスプレイは、会議室に設置した端末とディスプレイにより、会議資料を共有することで、ペーパーレスかつ効率的なエコ会議を実現します。このトルネードディスプレイを補完する仕組みとして、iPadを利用した情報閲覧機能「トルネードサブディスプレイ」を構築。その基盤として、デスクトップ仮想化ソリューション、Citrix® XenDesktop®が採用されています。
MUITが開発したトルネードディスプレイは、ディスプレイ上で会議資料を共有することで、効率の良い円滑なコミュニケーションと質の高い会議の実現を目指しています。また、会議のペーパーレス化が可能になり、印刷コストを節約できるほか、会議資料の持ち運びが不要なため、会議資料を紛失してしまうリスクも回避できます。ITプロデュース部 主任である山本 晋也氏は、「トルネードディスプレイは、会議に集中することを目的に開発されました。2007年ごろから開発がスタートされ、何度かバージョンアップを繰り返しながら、いまに至っています」と話します。トルネードディスプレイにより、会議の効率化は推進できたのですが、その一方で新たな課題も明らかになりました。ITプロデュース部 マネージャーの小柳 幹氏は、次のように語ります。「トルネードディスプレイでは、会議が主催者側のペースで進行されます。参加者は同じタイミングで、同じポイントを参照することができるので会議を効率化できます。しかし、多数の関係者が集まることの多い会議においては、会議資料を自分のペースで、自由に閲覧したいというニーズもありました」。そこで、さらなる会議の効率化を目的に、トルネードディスプレイで共有されている会議資料を、iPadを利用して手元で自由に操作するための仕組み「トルネードサブディスプレイ」を構築することを決定。そのための仮想デスクトップを実現するテクノロジーとして、XenDesktopが採用されました。
MUITでは、2010年初めごろからXenDesktopの導入を開始し、2カ月程度でシステムを構築。2010年4月よりテスト運用を開始し、9月末で検証を完了しました。山本氏は、「XenDesktopは、導入が開始されてからテスト運用を開始するまで、非常に短期間でシステムを構築できました」と話します。XenDesktopを採用した理由を山本氏は、次のように語ります。「iPadの販売が開始されたときにiPadでWindows環境を活用できる仕組みをいろいろと探してみたのですが、その当時iPadに対応していた製品は、XenDesktopだけでした。XenDesktopでは、iPadが発売された翌日にはiPad用のクライアント、Citrix Receiver™ for iPadの提供が開始されていました」。
今回MUITが構築した、iPadを利用したXenDesktop環境には、大きく2つのゴールがあります。ひとつはトルネードディスプレイを補完することによるワークスタイルの変革であり、もうひとつはインターネットを経由したリモートアクセスの実現です。小柳氏は、「iPadから仮想デスクトップを利用することで、会議の効率化とペーパーレス化をさらに向上できます。またiPadで仮想デスクトップに接続し、社内システムから得た情報を、会議中にフィードバックすることもできます。さらにXenDesktopとiPadを利用したリモートアクセスを、トラブルが発生した場合の緊急時における情報共有などにも利用していく計画です」と話しています。
MUITでは、従来よりCitrix® XenApp™(旧名称:Citrix Presentation Server)を導入し、2万人規模で利用するインターネットアクセス環境や、社内環境へのリモートアクセス環境を構築した実績があります。小柳氏は、「XenAppは、国内外の出張時や、社外での講演、プレゼンなどを行う際に社内環境にリモートアクセスするために使用しています。とくに社外で講演をする際には、会場のインターネット経由でXenApp環境にアクセスすることで、プレゼンテーション資料を持ち出さずに済みますから、セキュリティの観点でも非常に有効です。今後はXenDesktopと組み合わせることで、在宅勤務など、ワークライフバランスの実現に向けた仕組みにも利用していく計画です」と話します。
一方、XenDesktopにより仮想デスクトップ環境を構築した効果を、小柳氏は次のように語ります。「これまでのトルネードディスプレイは、会議に出席してからしか会議資料を見ることができませんでした。しかしiPadを導入してからは、会議前に仮想デスクトップを利用して資料を確認できるようになり、会議をさらに効率化できました」。また山本氏は、「XenDesktopによる仮想デスクトップ環境を構築したことで、セキュリティ面も強化できました」と話します。XenDesktopは、サーバー側で生成されたデスクトップイメージをiPadに配信するだけなので、iPad上には一切、データが残りません。そのため、もしiPadを紛失しても情報漏えいを防ぐことが可能です。さらに今後の会議資料は、画像や動画、アニメーションなどの利用により、データ容量がさらに増大していくことが予想されています。しかしXenDesktopであれば、サーバー側のパフォーマンスやリソースだけを管理しておけば、iPad側では一定のパフォーマンスを確保できるので、運用管理も大幅に向上できます。小柳氏は、次のように語ります。「社外からのリモートアクセス時は、ユーザーごとにさまざまな帯域幅のネットワークにより接続されるので、狭い帯域でも高いパフォーマンスを実現できることは非常に効果的です。これは、XenDesktopに搭載されているICA®プロトコルのおかげです。容量の大きなデータでも高速にやり取りできるICAプロトコルの効果は非常に大きいと思っています」。
MUITでは、iPadとXenDesktopを利用し、社内のソーシャル・ネットワーク・システム(SNS)やミニブログに接続することで、会議の様子の社内への実況や、議事録のリアルタイムな公開も行っています。こうした仕組みを活用することで、今後、さまざまな社内プロジェクトで情報を共有することも可能になります。将来の展望について小柳氏は、次のように語ります。「今後に向け、テレビ会議を実現するための仕組みも開発しています。テレビ会議システムにより、遠隔地の担当者の顔を見ながら会議を行い、資料は手元のiPadで共有することが可能になります。さらにパンデミック対策や、多様化するワークスタイルへの対応などにサービスを拡大していく場合でも、XenDesktopによる仮想デスクトップ環境であれば、アクセスのハードルを大幅に下げることが期待できます」。
Citrix Solution について
Citrix® XenDesktop® はすべてのアプリケーションおよびデスクトップを、オンデマンドでサービスとして提供する業界初のソリューションです。Citrix® XenAppTMはWindows アプリケーションデリバリーのデファクトスタンダードです。アプリケーションの仮想化とアプリケーションストリーミングの2 種類のデリバリーで、あらゆるユーザー、あらゆるデバイス、どのようなネットワーク環境からでも最適なアクセス体験を提供します。
三菱UFJインフォメーションテクノロジー ITプロデュース部 マネージャー
三菱UFJ インフォメーション テクノロジー株式会社
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ソリューション
ベネフィット
導入アプリケーション
ネットワーク環境
XenApp, XenDesktop, XenMobile und XenServer gehören zur Xen®-Produktreihe.
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