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第一生命情報システムは、「いちばん、人を考える会社になる。」(Thinking People First)という第一生命グループビジョンに基づき、第一生命保険の保険ビジネスを支えるシステム開発から保守・運用までの受託を中心とする「システムソリューション」、および第一生命保険の事務業務を受託し、データ処理を行う「事務サービス」の2つの事業を展開しています。具体的には、第一生命保険で1日に取り扱う十数万件におよぶ保険契約や、トータル1,200万件以上の保険データおよび年金データを、高いセキュリティと安定性、信頼性のもとに処理するシステムの開発業務と、その保守・運用業務を受託。一方で近年は、社外向けソリューションの受託開発にも注力しており、その拡大に取り組んでいます。こうした取り組みの一環として、国内拠点において、システム開発を委託するニアショア開発を開始。ニアショアのための開発インフラとして、Citrix® XenDesktop®による仮想デスクトップ環境を構築しています。
第一生命情報システムでは、2009年よりニアショア開発の検討に着手し、2010年より10名弱でニアショア開発をスタート。当初は、物理クライアント端末に開発環境を導入してシステム開発を行っていました。また仕様書などのドキュメントや成果物であるソースコードなどは物理媒体によるやり取りを行っていました。執行役員 基盤システム第一部長である野田 憲二氏は、「今後、ニアショア開発は拡大も予想され、将来的にクライアント端末が数十台、数百台に増えた場合の、物理クライアント端末管理における作業負荷の増大は大きな課題でした。またドキュメントやソースコードの物理媒体によるやり取りは、セキュリティの観点やその煩わしさから既に問題となっていました」と話します。近い将来、社外向けソリューションの受託開発を拡大することを念頭に、若い開発者にシステム開発経験を積ませ、スキルを向上させることも重要でした。野田氏は、「ニアショア開発が抱える課題を解決するために、デスクトップ仮想化システムの導入が有効であり、その開発を若手の開発者に経験してもらうことにしました」と話しています。
第一生命情報システムでは、2010年秋ごろからデスクトップ仮想化システム導入の検討を開始。2011年2月よりXenDesktopによる仮想デスクトップ環境の開発をスタートし、同年8月に、ニアショア開発の規模を拡大するタイミングにあわせて、仮想デスクトップ環境を本格的に稼働させています。今回、構築された仮想デスクトップ環境は、データセンターのMicrosoft® Windows Server® 2008 R2 Hyper-V™で構築された仮想サーバー上にXenDesktopを導入し、仮想デスクトップ環境をニアショア拠点のエンドポイント用クライアント端末から利用する仕組み。利用する仮想デスクトップは、開発用とテスト用の2種類が用意されています。基盤システム第一部 オープン技術グループ チーフシステムエンジニアである木越 学氏は、次のように語ります。「全社的に、開発用の物理クライアント端末で開発を行い、それをテスト用の物理クライアント端末で検証するという開発スタイルを採用しています。この開発スタイルをニアショア開発においても適用させることが開発生産性の観点からも重要であり、物理クライアント端末の仕組みをそのまま仮想化したのが今回のシステムです」。また今回の仮想デスクトップ環境開発に携わった若手の1人である、基盤システム第一部 オープン技術グループの内野 伸人氏は、特に工夫した点として印刷方式を挙げています。「ニアショア開発における印刷の目的は大きく2つ。ニアショア開発を進めるための設計ドキュメントの印刷と、開発したシステムの帳票出力を検証するための印刷です」。XenDesktopでのドキュメント印刷では、オートクリエイトプリンター機能を使ったICA®プロトコル経由での印刷方式があり、これにより印刷時のネットワーク負荷を最小限に抑えることが可能です。しかしながら、第一生命保険から受託するシステム開発、特に帳票印刷を検証する作業では、品質面のチェックや、本番環境と同じプリンタードライバーでの印刷動作を確認しておくことが重要です。木越氏は、次のように語ります。「ニアショア拠点にはエンドポイント用のクライアント端末とプリンターだけを設置して、開発したシステムの帳票出力を検証するための印刷は、仮想デスクトップ環境からICAプロトコルを経由せず、本番環境と同じプリンタードライバーを利用して直接プリンターに出力要求しています。この方法は、ネットワークに負荷をかけるのでトレードオフではありますが、避けては通れない道でした」。また野田氏は、「ニアショア開発を行うにあたっては、重要なドキュメントを外部に持ち出されないなど、物理的な面を含めたセキュリティ全般の問題をクリアすることが重要でした。その中で紙の印刷は重要な位置を占めており、業務要件だけでなくセキュリティの観点でも念入りに検討、検証を行いました。今後、ペーパレス化を指向してはいきますが、保険業務の性質上、完全に紙の印刷をなくすことはできないためです」と話します。
今回、XenDesktopを採用した理由を木越氏は、「デスクトップ仮想化を進める一方で、ネットワークの負荷は極力軽減したいという声もありました。これらいくつかの条件を総合的に評価した結果、世界的にシェアが高く、またICAプロトコルでの圧縮技術が魅力的なXenDesktopの採用を決定しました。またハイパーバイザーは、サーバー仮想化で既に全社的に採用していたHyper-V を採用することで、これまで培ったサーバー運用のノウハウを応用しています」と話しています。
ニアショア開発のインフラにXenDesktop を採用した効果を、内野氏は次のように語ります。「通常の開発環境では机上に開発用とテスト用、2 台の物理クライアント端末がありますが、ニアショア拠点では今回のデスクトップ仮想化により、1台のクライアント端末上で開発環境とテスト環境を切り替えて利用することが可能になりました。仮想デスクトップは物理クライアント端末のデスクトップとまったく同じ環境を再現できるので、開発者は違いをほとんど意識することなくシステム開発に従事できます」。また開発に若手の1人として携わり、現在も同システムの保守・運用を行う基盤システム第一部 オープン技術グループの鈴木 麻美氏は、「操作性はもちろん、XenDesktop では実際の処理がサーバー上で行われるので、ニアショア拠点の開発担当者からは体感的なレスポンスが向上したとの声を頂いています。一方、仮想デスクトップ環境はデータセンターのサーバー上で一元管理できるので、接続、非接続など1 台ごとの状況が一目で分かり、非常に便利です。運用担当者としても、ほとんど負担を感じることはありません」と話します。鈴木氏はまた、「もし何か不具合が発生しても、こちらで新しく仮想デスクトップを作成すれば、すぐに切り替えができるので遠隔地での利用でも安心です。現在は仮想デスクトップをWindows XP からWindows 7に順次移行していますが、サーバー側で一括移行できるので、ニアショア拠点の担当者に移行や設定作業の負担をかけることもありません。配信イメージの作成も、手順が確立しているので比較的容易です」と話しています。さらに野田氏は、「利用者および管理者の負担を極力減らしたいという当初期待した効果を、XenDesktop により実現できました。実際に開発を担当した内野、鈴木は苦労もあったと思いますが、仮想デスクトップ構築スキルにおける人材育成ができたことも大きな効果でした」と話します。人材育成に関して内野氏は、「XenDesktop を導入する前に、シトリックスのトレーニングコースでインストールや設定など具体的な作業をあらかじめ経験できたので、ある程度イメージアップできた状態で開発することができました。実際には苦労も色々とありましたが、開発者として良い経験ができたと思っています。またシステムの稼働後にXenDesktop の認定資格にも合格できたことは、現在の自信にもつながっています」と語っています。
今後、ニアショア開発のさらなる拡大も想定されます。野田氏は、「ニアショア拠点で対応できる業務の拡大を求められた場合は、それに的確に対応していきたいと考えています。その際に今回XenDesktop を採用したことは大きなアドバンテージとなるはずです。また将来的に仮想デスクトップ構築サービスを社外ソリューションとして外販していくことも視野に入れ、XenDesktop による仮想デスクトップ環境を構築できる人材をさらに育成していく考えです」と話しています。
執行役員 基盤システム第一部長
第一生命情報システム株式会社
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