Citrix Cloud は Citrix が提供するクラウドサービスの総称であり、2017年2月22日にリリースされたのは Citrix Cloud の内、下記サービスです ( 参照:「Citrix Cloud 内のワークスペースサービスの詳細」)。

・XenApp and XenDesktop Service

・XenDesktop Service

・XenApp Secure Browser Service

・NetScaler Gateway Service

また、2017年3月にはリソースの展開先を Microsoft Azure に限定した下記サービスも追加されました。

・XenDesktop Essentials Service (Windows 10 VDIのみの利用が可能)

・XenApp Essentials Service (公開アプリケーションのみの利用が可能)

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今後、Citrix Cloud サービスのメニューを追加していきますが、本ブログでは Citrix Cloud の構成例を紹介します。

Citrix Cloud を利用すると、管理サーバーは Citrix が管理する Citrix Cloud 上の管理サーバーを利用し、管理対象のリソースはユーザーの指定した環境へ展開することが可能となります。

管理対象のリソースの展開先としては、下記があります。

・ユーザーのオンプレミス環境 (例:ユーザー側のデータセンター)

・パブリッククラウド環境 ( Microsoft Azure、Amazon Web Services、IBM Bluemix)

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Citrix Cloudは管理サーバーの構築と運用の多くの部分を Citrix にて管理するため、ユーザーやパートナーは管理対象のリソース側の管理に注力することが可能です。

このように、Citrix Cloud の利用はユーザーへ多くの選択肢を提供するソリューションです(参考 :「Citrix Cloudがやって来る!」)。

Citrix Cloud と XenApp/XenDesktop 製品版との構成の違いは、管理サーバー系を Citrixが用意するのか、ユーザー/パートナーが用意するのかの違いがありますが、これ以外に「Citrix Cloud Connector」コンポーネントの有無もあります。

「Citrix Cloud Connector」(以下、Connector)は Citrix Cloud とリソースロケーションの通信を仲介し、リソースロケーション側で Delivery Controller と同じような役割を担います。

例えば、下記の点で Delivery Controller と同じ役割を担います。

・VDAインストール時に Delivery Controller の代わりに Connector を指定

・STA サーバーとして指定

StoreFront の通信先 Delivery Controller として Connector を指定

また、Connector から Citrix Cloud への通信は、外部への HTTPS (443) ポートでの通信のみとなり、Citrix Cloud から内部へのポートを開放する必要が無いことも特徴です。

Connector 以外の概念は製品版も Citrix Cloud も同一のため、これまでに蓄積されたユーザーやパートナーが保持しているXenDesktop/XenApp のナレッジを生かすことができます。

次に Citrix Cloud 利用時の、VDA への接続パスをいくつかご紹介します。

1つ目は Citrix Cloud 上の StoreFront へ接続し、NetScaler Gateway 経由にてリソースロケーションへ接続する方法です

この場合、StoreFront への接続と HDX 接続共に Citrix Cloud 経由となるため、遅延が大きくなります。

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2つ目は Citrix Cloud 上の StoreFront へ接続し、リソースロケーション側の NetScaler Gateway 経由にて接続する方法です。

この場合、StoreFront への接続は若干の遅延が発生しますが、接続元端末がリソースロケーションに近い場合には HDX 接続は遅延が小さくなります。

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3つ目はリソースロケーション側の StoreFront と NetScaler Gateway 経由にて接続する方法です。

この場合、StoreFront への接続と HDX 接続共に遅延が小さくなります。

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NetScaler Gateway はリソースロケーション側へ配置することで、より快適なレスポンスを提供しますが、2要素認証のようなよりセキュアな認証を行いたいという場合にもリソースロケーション側に配置します。

また、StoreFront もリソースロケーション側へ配置することで、より快適なレスポンスを提供しますが、インターフェースをカスタマイズしたい、というような場合もリソースロケーション側に配置します。

本ブログでは Citrix Cloud の概要と、XenApp and XenDesktop Service の構成を中心に紹介しました。

製品のより詳細な情報は下記オンラインマニュアル(英語)に記載されていますので、併せてご一読ください。

Citrix Cloud Overview

参考:

Citrix Cloud 内のワークスペースサービスの詳細

Citrix Cloudがやって来る!(ブログ)

Citrix XenApp Secure Browser Service がリリースされました!! (ブログ)

Citrix Cloudを使ってみた (ブログ)