テクニカルトレーナーの佐分利です。 トレーニングを実施する中で受講者から 「XenApp / XenDesktop は競合製品と比べてどこが優れているのですか?」 とご質問をいただくことがあります。 一言で回答するのは難しいですし、 そのご質問の背景や文脈によっても変わってきますが、 「 User Experience, Security, Flexibility のバランスに優れています 」 とお答えすることが多いです。 今回はその中でも User Experience、 つまりユーザー体験や利便性、 ひいては生産性向上についてのお話です。

XenApp / XenDesktop 製品を導入する目的はそれぞれの組織やユースケースで全く異なりますが、 利便性を全く考えなくていいケースはほぼないと言って良いと思います。 ユーザーが使用してくれなければ絵に描いた餅になり、 せっかくの投資が無駄になってしまいます。 XenApp / XenDesktop のみならず、 シトリックスのすべての製品は利便性やセキュリティを様々なユースケースごとに柔軟にバランスをとりながら導入することができるようになっています。 必ずしも両立しない、 むしろトレードオフになりやすい利便性とセキュリティをいかにうまく融合させて両立させられるかが設計のポイントになるわけですが、 具体的にどのような考慮をするべきなのか、 このブログの中で整理してみたいと思います。

まず XenApp / XenDesktop 環境において、 どのような課題がユーザーの使い勝手に影響を与えるでしょうか。

UserExperience
CXD-301 XenApp and XenDesktop 上級コース: ユーザーエクスペリエンスの最適化 から抜粋

例えば、

・ Receiver のインストール、 初期設定方法がわからない

・ アプリへのアクセス方法が煩雑

・ ログオンに時間がかかる

・ ネットワークのパフォーマンスに依存する

・ マルチメディアの再生がうまくいかない

といった問題を解決するにはどうすればよいでしょうか。 それぞれ少しずつ整理してみましょう。

・ Receiverのインストール、 初期設定方法がわからない

製品の導入後、 ユーザーの第一印象を決めることになりやすい部分です。 Receiver をユーザー自身でインス トールする方法 (これ自体とてもシンプルです) 以外に自動でインストールや初期設定を行う方法がいくつも用意されています。 サードパーティのソフトウェア展開機能を使用したり、 グループポリシーで展開したり、 HTML5 を活用したりと、 それぞれの環境やユーザーに合わせて使い勝手を向上できます。

・ アプリへのアクセス方法が煩雑

アプリケーションやデスクトップなどのリソースがたくさん公開されている場合、 ユーザーにアクセスのたびに起動したいリソースを選ばせると使い勝手は悪くなります。 逆にデスクトップが1つしか公開されていない環境ではリソースの選択をせずに済むようにすれば利便性が向上します。 StoreFront や Delivery Group の設定をカスタマイズすることによって、 それぞれのユースケースに対応できるようになっています。 アプリやデスクトップの数が多い場合は管理者で整理しておいたり、 ユーザー自らが選択できるようにしておき、 逆にアプリやデスクトップが少ない場合はユーザーが選択せずともすぐにアクセスできる状態にしておくことが可能です。

・ ログオンに時間がかかる

リソースを起動する際、 時間がかかってしまう原因の多くはログオンにあります。 これにはさまざまな理由が考えられますが、 最適なユーザープロファイルの選択と、 セッションの事前起動 ・ 残留の使用で改善できる可能性があります。 Citrix Profile Management やフォルダーリダイレクトの活用を検討します。

・ ネットワークのパフォーマンスに依存する

ICA / HDXは TCP ( 一部 UDP ) 上で画面転送を行うプロトコルである以上、 ユーザーエクスペリエンスは組織のネットワークに強く依存します。 今や LAN だけでなく WAN を介したり、 3G / LTE 回線を活用した接続も当たり前となっています。帯域が限られていたり、 遅延が大きかったり、 あるいはパケットロスが多いなどネットワークが不安定な環境においては、  HDX のグラフィックモードを適切に選択することで改善が見込めます。特に XenApp / XenDesktop 7.6 FP3 で追加された Thinwire 互換モードや、 Framehawk といった技術はシビアなネットワーク環境において効率的で利便性を損なわない画面転送を実現します。

・ マルチメディアの再生がうまくいかない

単純なオフィスアプリの使用やブラウザ閲覧だけでなく、 ビデオ再生などのマルチメディアを業務利用するケースももはや一般的です。 ところが、 VDA 側の CPU やメモリなどのリソースが足りていないと画面がカクカクしてしまったり、 まったく再生されないなどの現象が起こりえます。 HDX の Flash リダイレクト機能や Windows Media リダイレクト機能を活用し、 サーバー側ではなくエンドポイントのリソースを活用することによって、 ユーザー集約率を下げることなく環境全体の最適化が可能となります。

さて、以上をまとめるとこのようなトピックになります。

  1. Citrix Receiver をシームレスに展開する
  2. Citrix StoreFront の使い勝手をカスタマイズする
  3. ログオンプロセスを最適化する
  4. HDX グラフィックモードを最適化する
  5. マルチメディアの配信を最適化する

ユーザーエクスペリエンスと一言で言ってもたくさんの要素から成り立っていることが分かります。 どこか一点だけ優れていても他が駄目だとバランスが悪くなり、 逆に悪いところが目立ってしまうことになります。 ユーザーエクスペリエンスへの対応はむしろ全体的アプローチが必要になります。 このブログだけではすべてを紹介しきれませんが、 これらすべてのトピックを2日間で学習できるのが CXD-301 XenApp and XenDesktop 上級コース: ユーザーエクスペリエンスの最適化 というトレーニングコースです。 これまでユーザーエクスペリエンスだけに特化したコースはありませんでした。 ユーザーエクスペリエンスの重要性を再確認し、 どのような選択肢があるのかを理解した上で、 設定方法やチューニングオプションについて多くの方に知っていただきたいと思います。 このブログには載せていない StoreFront のカスタマイズやダブルホップについても含め、分かりやすい講義と実践的なハンズオン演習ですぐに役立つ知識を身に付ける手助けをさせて頂きます。

初開催は9月13-14日です。 奮ってご参加ください。 多くのみなさまとお会いできるのを楽しみにしてトレーニングルームでお待ちしております。

日本初開催!

CXD-301 XenApp and XenDesktop 上級コース: ユーザーエクスペリエンスの最適化

日程: 9月13-14日( 火、 水曜日 )

場所: 東京本社 ( 虎ノ門 / 霞ヶ関 )

お問い合わせはこちらまで。

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