XenApp/XenDesktopは当たり前ですがネットワークに接続しないと利用することができません。最近ではワイヤレス回線で利用することが一般的になりました。その場合に場所を移動しながら利用することもあるでしょう。ワイヤレス回線ではネットワークが不安定になり一時的に切断されることは避けられません。

XenApp/XenDesktopにはこのようなネットワーク切断が発生した場合の作業生産性を低下させないために、利用者からシームレスに再接続する機能があります。この時、セッション画面の保持(Session Reliability)機能とクライアントの自動再接続(Auto Client Reconnection)機能という二つの機能が連携して動作します。

セッション画面の保持機能は、ネットワーク切断時に仮想アプリケーション、デスクトップの画面を表示しつつ、バックグラウンドで再接続を行います。仮想アプリケーション、デスクトップ側のセッションもアクティブのまま一定時間保持されます。よって利用者はネットワーク接続復旧後に速やかに作業に戻ることができ、生産性を低下させません。

クライアントの自動再接続機能はネットワークの影響などにより利用者が意図せずセッションが切断された時に、バックグラウンドで再接続を試みます。クライアント(Receiver)はリモートから認証済のCookieを受け取り、これを利用することで利用者は一定時間再認証することなく再接続が自動で行えるので手間なく作業に復帰することができます。

この二つの機能はデフォルトで有効です。ネットワーク切断時には最初にセッション画面の保持機能が動作します。一定時間経過しても再接続できない場合は、セッションが切断されます。その後、クライアントの自動再接続機能が動作し、その切断セッションへの再接続を試みます。

再接続時のユーザーエクスペリエンスは仮想アプリケーションか仮想デスクトップか(Desktop Viewerを利用しているか)で若干異なります。

Citrix Receiver for Windowsではバージョンアップ毎に若干変更がありますが、ここでは現時点で最新のCitrix Receiver for Windows 4.3.100での場合をご紹介します。

仮想デスクトップ(Desktop Viewerを利用している)の場合

この場合、ネットワーク切断時にセッション画面の保持機能が動作すると仮想デスクトップ画面が若干薄暗くなり、右上隅に接続中断メッセージが表示されます。(以前のバージョンから変更されています)

DesktopViewerSR

このネットワーク切断メッセージのポップアップには再接続実施時間のタイマーも合わせて表示されます。この時間は、セッション画面の保持の試行時間+クライアントの自動再接続の試行時間になります。Receiver for Windows 4.3から前者のデフォルトは3分、後者は2分になっていますので最初5分と表示されカウントダウンされます。セッション画面の保持の再試行の間、画面は薄暗くなって表示され続けます。

この時間が終了するとDesktop Viewerは表示されたままデスクトップの内容はグレーアウトされ(画面の内容は完全に表示されなくなります)、クライアントの自動再接続機能が動作します。 クライアントの自動再接続がタイムアウトする(デフォルト2分経過する)とDesktop Viewerは終了します。(以前のバージョンではDesktop Viewerは自動で終了しませんでした。)

DesktopViewerACR

仮想アプリケーションの場合

仮想アプリケーションの場合、もしくはDesktop Viewerを利用しない仮想デスクトップの場合もセッション画面の保持機能からクライアントの自動再接続機能までの遷移は仮想デスクトップのDesktop Viewer利用時と同じですが、ユーザーエクスペリエンスが若干異なります。

ネットワーク切断後しばらくして、セッション画面の保持が作動すると仮想アプリケーション(デスクトップ)の画面が薄暗くなります。以下、正常時の仮想アプリケーションの画面と、次にセッション画面の保持が動作して薄暗くなった時の画面です。

IE8画面 IE8画面SR

また接続中断のポップアップが表示されます。このポップアップはセッション画面の保持機能がタイムアウトするまで1分ごとに再度表示されます。

セッション画面の保持アプリポップアップ

その後クライアントの自動再接続が作動するとアプリケーション画面は終了し、再接続中のポップアップが表示されます。

クライアント自動再接続ポップアップ

本機能はXenApp/XenDesktopの以前からありましたが、バージョンアップともにユーザーエクスペリエンスが大幅に改善されています。従来は設定により多少カスタマイズする必要がありましたが、最新バージョンではほとんどの場合、デフォルト設定で利用できるかと思います。