デスクトップ仮想化製品を評価する時、WAN環境やLAN環境で使用できる帯域が限られているネットワークでのパフォーマンスを評価する事は重要なポイントである。ネットワークシミュレーションソフトかなり高価なので頭を悩ませている方も多いのではないだろうか。
そこで無料のWANemというソフトを使用して簡易的にネットワークをシミュレーションを行うことができるのでその方法を紹介したいと思う。

物理マシンを用意して、ISOイメージをCDに焼いてCDからブートしてもいいが、今回はXenServerからISOイメージをブートする方法を使い、XenServer1台とクライアントPC1台でこの環境を作ってみようと思う。そうすることで、デモ環境なんかにも応用がかのうである。なお、WANemには色々な方法でネットワークをシミュレーションをできるが、今回は最も簡単な、NIC1枚の方式で、ルーティングテーブルを変更する方法でシミュレーションする。

1. WANemのサイトよりWANemv2.2.iso.bz2をダウンロード
http://sourceforge.net/projects/wanem/files/
2. WANemv2.2.iso.bz2を解凍し、共有フォルダに置く
3. XenServerのメニューより[ストレージ] - [新規ストレージリポジトリ]
4. ISOライブラリより、[Windowsファイル共有(CIFS)]を選択して、次へ

5. 任意の名前をつけて(英語)、共有名でWindowsの共有フォルダのパスを指定、[異なるユーザー名を使用する]を選択しユーザー名とパスワードを指定し、完了
例:\\192.168.1.249\iso

6. CIFS_ISO_MiscというSRが作成されたことを確認

7. XenCenterのメニューより、[VM] - [新規]を選択
8. テンプレートよりOther install mediaを選択し、次へ
9. 任意の名前を指定して、次へ
10. ISOイメージより、WANemv2.2.isoを選択し、次へ
11. この仮想マシンを起動するXenServerを選択し、次へ
12. [VCPUの数]: 1、[メモリ]: 512Mを指定して、次へ
13. 仮想ディスクは追加せず、次へ
14. 1 NICを追加して、次へ
15. VMを自動的に起動をチェックして、次へ
16. WANem2.2の仮想マシンが起動され、Knoopixの起動画面が表示され、起動ログがログされる
17. Do you want to configure all interfaces via DHCP (y/n)と聞かれるので、nを選択
18. IPアドレス情報を指定し、エンターキーを押下し、Save

19. Passwordを設定して、エンターキーを押下
20. Browserより、http://192.168.1.251/WANem(大文字小文字に注意)にアクセス

21. WANシミュレーションを行いたいクライアントとサーバー間のルーティングテーブルにそれぞれの宛先用のデフォルトゲートウェイをWANemのIPアドレスを指定する

クライアントPCでシミュレーションするNICのIDを調べる

route print
===========================================================================
インターフェイス一覧
 12...00 16 cf 11 4b 0f ......11a/b/g Wireless LAN Mini PCI Express Adapter
 11...00 16 d3 25 ff e8 ......Intel(R) PRO/1000 PL Network Connection    1...........................Software Loopback Interface 1

クライアントPCのルーティングテーブルを変更

route add -p <server ip アドレス> MASK 255.255.255.255 192.168.1.251 metric 2 if 11

同様にサーバーも変更する

route add -p <client ip アドレス> MASK 255.255.255.0 192.168.1.251 metric 2 if 11

22. これで、クライアントPCとサーバーPC間でWANシミュレーションが可能になる
23. http://192.168.1.251/WANem より、Basic Modeを選択し、Choose BWで帯域を指定、Delay time(ms)で遅延を指定する

24. クライアントにCitrix Online Pluginをいれて、接続先にXenAppもしくは、XenDesktopの仮想デスクトップを構築し、WANemでシミュレーションすると、HDXの使用帯域や遅延ネットワークでのパフォーマンスを体感できる。

Kimihiko Kitase
Lead Product Marketing Manager
twitter: @kkitase
仮想化技術情報wiki: http://v12n.jp